「(仮称)新・都市農業振興ビジョンの策定に関する事項」に係る答申について
今般、(仮称)新・都市農業振興ビジョン検討委員会から市長に対し、「(仮 称)新・都市農業振興ビジョンの策定に関する事項」について答申がありまし たので、お知らせします。
本ビジョンは、本市農業の今後10年間を見通し、持続可能な都市農業の創 造と魅力ある新しい本市の農業の振興を実現するために策定するもので、平成 26年7月23日に同委員会に対し、「(仮称)新・都市農業振興ビジョンの 策定に関する事項」について諮問したものです。
これを受け、同委員会において、全6回にわたり多様な視点から検討が重ね られ、その結果、今後の農業振興施策の方向性や取り組むべき施策などが取り まとめられました。
1 答申の日時及び出席者
(1)日 時
平成27年3月9日(月) 午後3時から午後3時30分まで
(2)出席者
○ (仮称)新・都市農業振興ビジョン検討委員会
委員長 大木
おおき
茂
しげる
氏 (麻布大学獣医学部 教授)
副委員長 小俣
おまた
シゲ子
し げ こ
氏 (相模原市農業協同組合 理事)
○ 本市
小星副市長、環境経済局長、経済部長
2 答申の概要及び答申書 別添のとおり
3 今後の予定
本答申を踏まえ、「(仮称)新・都市農業振興ビジョン(案)」を取りま とめた後、パブリックコメント等を実施し、平成27年度中を目途にビジョン を策定する予定です。
平成27年3月10日 相模原市発表資料
問い合わせ先
農政課 042−769−9233
■ 小星副市長(右)に答申書を手渡している大木委員長(中)と小俣副委員長(左)
■ (仮称)新・都市農業振興ビジョン検討委員会委員名簿
(50 音順・敬称略)
所属団体等 氏 名 備考
1 相模原市認定農業者連絡会 副会長 天野 國彦
2 公募委員 池田 珠三子
3 麻布大学獣医学部 教授 大木 茂 委員長 4 相模原市農業協同組合 理事 小俣 シゲ子 副委員長
5 公募委員 上島 都子
6 一般財団法人農村開発企画委員会 特任研究員 楠本 侑司 7 株式会社藤野倶楽部 代表取締役 桑原 敏勝 8 津久井郡農業協同組合 専務理事 坂間 陸二 9 パルシステム生活協同組合連合会 産直開発課長 高橋 英明 10 相模原市農業委員会 副会長 髙橋 三行 11 相模原市農業協同組合 常務理事 長谷川 辰夫
「(仮称)新・都市農業振興ビジョンの策定に関する事項」に係る答申の概要
1 検討の概要
(仮称)新・都市農業振興ビジョン検討委員会では、本市農業の現状や課題を 踏まえ、10年後を見通した持続可能な都市農業のあるべき姿について、多様な 視点から検討を進めた。
2 答申の概要
市域には都市部と中山間地域の2つの地域があることから、それぞれの特性を十分 に活か
した施策展開が必要であり、今後、市が実施していくべき農業振興施策の方針を今回 の答申として、次のとおり取りまとめた。
基本方針
持続可能な
力強い農業の確立
施策の柱 ・個別施策
1多様な担い手 の育成・確保 (1)地域の中心的経営体への支援 (2)経営力のある担い手の育成 (3)農業への法人参入の促進
2農地の保全・有効活用
(1)地域の中心的経営体等への農地の集積 (2)新たな農業生産基盤整備
(3)耕作放棄地対策 (4)有害鳥獣被害対策
3 成長産業としての農業の確立 (1)多様な農畜産物の生産振興 (2)農業の6次産業化の促進 (3)農商工連携の促進 (4)ものづくり技術の活用による
新たな農業の確立
市民・地域に貢献できる
農業の推進
4地産地消の推進 (1)食農教育の推進
(2)農畜産物のブランド化の促進
(3)直売所等の活用による販路拡大の支援
5 農とのふれあいの推進
(1)市民農園・体験型農園の開設促進 (2)農業体験、農に関するイベントへの支援
(3)農福連携等による農の活用
6農業の多面的機能の活用 (1)災害時の防災上の空間の活用 (2)心安らぐ癒しの空間の提供 (3)地域資源の活用
重点プロジェクト
Ⅰ 担い手育成プロジェクト
・新規就農者に対する総合的な支援
・法人参入及び雇用就農の促進 など
Ⅱ 農地有効利用プロジェクト
・新たな農業生産基盤整備の推進
・耕作放棄地対策の充実 など
Ⅲ 都市農業活性化プロジェクト
・農業の6次産業化の促進
・植物工場の立地の促進 など
Ⅳ 地産地消・農業との交流 プロジェクト
・収穫体験農園の設置の促進
・(仮称)「さがみはらグリーンツアー」の 開催
・農福連携による障害者雇用の促進
など
(仮称)新・都市農業振興ビジョンの策定
に関する事項について
答 申
平成27年3月
(仮称)新・都市農業振興ビジョン検討委員会
目 次
はじめに ・・・・・・・・・・・・ 1
1 ビジョンの策定にあたって ・・・・・・・・・・・・ 2
2 相模原市の農業における現状と課題について ・・・・・・・・・・・・ 3
3 ビジョンの基本的な考え方について ・・・・・・・・・・・・11
4 ビジョンの基本施策について ・・・・・・・・・・・・14
5 重点プロジェクトについて ・・・・・・・・・・・・21
6 ビジョンの推進にあたって ・・・・・・・・・・・・25
附属資料 ・・・・・・・・・・・・26
1 はじめに
相模原市は、平成16( 2004) 年に「相模原市新都市農業推進計画」を策定し、都市農 業の新たな展開に向けて、様々な取組を行ってきましたが、30年前と比較すると、農 地面積は約半分に減少しています。本年3月に圏央道(さがみ縦貫道路)が開通し、今 後、リニア中央新幹線の中間駅及び車両基地が設置されることなどに伴い、これまで以 上に農業と都市的土地利用との調和が必要と考えられます。
さらに、農業従事者の高齢化や担い手の不足などにより、農地の遊休化や荒廃化が進 み、鳥獣被害が増加するなど、相模原市の農業を取り巻く環境は、大変厳しい状況にあ ります。
一方、72万市民を背景とした大消費地を抱え、生産者は農産物直売所や大型小売店 舗など、様々な販路を確保することができるなどの優位性を活かし、「攻めの都市農業」 やさらなる地産地消を展開していくことも十分に期待されます。
こうした中、「(仮称)新・都市農業振興ビジョン検討委員会」(以下、「本委員会」 という。)は、持続可能な都市農業の創造と魅力ある新たな農業の振興に向けて方向性 を定める「(仮称)新・都市農業振興ビジョン」の策定に関する事項について、平成2 6( 2014) 年7月23日に市長から諮問を受けました。
本委員会では、市域には都市部と中山間地域の2つの地域があることから、それぞれ の特性を十分に活かした施策展開の必要性を念頭に置きながら、全6回にわたり多様な 視点から調査審議を行い、今後、市が実施していくべき農業振興施策の方針を今回の答 申として取りまとめました。
今後、市におかれましては、本答申を踏まえて、農業者や関係機関との協議や調整を 丁寧に行うとともに、「ビジョン」の策定や施策の事業化に向けた検討を着実に進め、 将来にわたり持続可能な都市農業の創造に取組んでいただきたいと考えます。
(仮称)新・都市農業振興ビジョン検討委員会
2 1 ビジョンの策定にあたって
「(仮称)新・都市農業振興ビジョン」の策定にあたっては、次のような枠組みを 前提として検討を進めました。
(1)ビジョンの位置づけ
「(仮称)新・都市農業振興ビジョン」は、「新・相模原市総合計画」(計画期間: 平成22(2010)年度∼平成31(2019)年度)部門別計画(都市農業の振興)に位置 づけられており、「農業振興地域整備計画」、「(仮称)新・産業振興ビジョン」や都 市計画との整合を図りながら、「地域経済と雇用を支える産業の振興」に基づき、 都市農業の振興を総合的、かつ計画的に推進するために策定する必要があります。
(2)計画期間
平成28( 2016) 年度∼平成37( 2025) 年度(10年間)となります。
なお、「新・相模原市総合計画」の計画期間と整合を図るため、ビジョンの策定 から4年目に当たる平成31( 2019) 年度に見直しを行う必要があります。
新・相模原市総合計画
(
仮称)新・都市農業
振興ビジョン
農業振興地域整備計画
その他関連計画
広域交流拠点都市推進戦略 都市計画マスタープラン
(仮称)新・産業振興ビジョン
新相模原市観光振興計画
(仮称)雇用対策実施方針 さがみはら森林ビジョン
3
2 相模原市の農業における現状と課題について
相模原市は、平成18( 2006) 年3月20日に津久井町・相模湖町と、平成19( 2007) 年3月11日に城山町・藤野町と合併しました。
この合併により、市内全体の面積は9,040haから32,882haと3倍以上 となり、農業振興地域も大きく広がり、農用地区域についても321ha から774 haと2倍以上に増えました。
現在、都市部と中山間地域において、それぞれの地域特性を活かした農業振興施策 の展開を図っていくことが求められています。
(1)担い手における現状と課題
農家戸数については、昭和50( 1975) 年の6,157 戸から、平成22( 2010) 年には、3,245戸に減少しています。
そのうち、経営耕地面積が30a以上又は農産物販売金額が50万円以上の農家 である「販売農家」は約4分の1にあたる786戸であり、経営耕地面積30a未 満かつ農産物販売金額が年間50万円未満の「自給的農家」は2,459戸となっ ています。
「販売農家」については、「販売なし」の農家が約4割を占め、農産物販売金額 が100万円未満を合わせると 約7割を占めており、500万円以上となる農家 は全体の1割程度となっています。
【販売農家の所得別戸数】
出典:「2010年農業センサス」
また、農業就業人口のうち、主に農業に従事している「基幹的農業従事者」は、 928名であり、内訳は、男性621名、女性307名となっています。年代別で は、50代、60代が約4割、70代以上が約5割を占め、従事者の平均年齢は
4
67.5歳となっており、担い手の高齢化が進んでいる状況となっています。これ からの担い手の中心となる40代以下の基幹的農業従事者は1割程度の状況であ るため、農業後継者や青年新規就農者を増やすことが課題となっています。
【年齢別基幹的農業従事者の割合】
出典:「2010年農業センサス」
このように、高齢化による担い手不足に対応するため、これからの農業を支えて いく新たな担い手の確保・育成が重要となります。
ア 認定農業者
地域の中心的経営体である「認定農業者」は、148名(平成26( 2014) 年4月 1日現在)となっており、過去5年間では全体として若干減少傾向にありますが、 ほぼ横ばいの状態が続いています。そのうち、60代及び70代以上の占める割合 が6割を超えており、30代及び40代で新たな認定農業者を育成する必要があり ます。
【認定農業者数の推移】
出典:市作成データ 年度 22
( 2010)
23 ( 2011)
24 ( 2012)
25 ( 2013)
26 ( 2014) 認定農業者数 159 155 150 146 148
5
【年齢別認定農業者の割合】 (平成26( 2014) 年4月1日現在)
出典:市作成データ
イ 農業後継者及び新規就農者
農業後継者については、既に家族農業経営を行っている後継者がいる農家もあり ますが、別の業態で就業している場合も多く、将来的にどの程度農業後継者を増や していけるのかが課題となっています。
また、新規就農者については、ここ2年間で青年層を中心に農業に関心を持ち、 新規就農する人が増加傾向にあり、農地の確保や生産技術、経営に対する支援を充 実させていく必要があります。
なお、45歳未満の青年新規就農者の確保と定着を図るため、経営が不安定な就 農直後の所得支援(年間150万円、最大5年間)を行う「青年就農給付金」制度 があり、平成25( 2013) 年度からの継続している受給者は、現在6組8人(うち夫 婦2組)となっており、今後、新たな新規就農者への活用が増加することが期待さ れます。
ウ 女性農業者
女性の基幹的農業従事者307名のうち、女性農業者の団体で組織された「相模 原市あぐりレディース」は、女性農業者間の交流を図りながら、地産地消の推進、 地場農産物等の加工技術の向上や販売促進に向けた活動などを行っています。
6 エ 農業参入している法人
現在、葉物野菜の水耕栽培、露地野菜の栽培、ブルーベリーの生産・加工販売、 農家レストラン等を行っている農業生産法人は13社で、また、解除条件付き貸借 により異業種から参入した法人は8社となっており、酒米の栽培、牧草等飼料用草 木の栽培、食肉用ダチョウの飼育、露地野菜の栽培、加工品の販売等、多様な事業 を展開しています。
今後も、新たな担い手として農業への法人参入の促進が必要となります。
(2)農地における現状と課題
経営耕地面積については、昭和50( 1975) 年の2,926haから平成22( 2010) 年には、941ha となり、約3分の1に減少しています。このうち、販売農家の 経営耕作面積は、551haと約6割を占めています。
しかし、販売農家における経営規模の分布を見ると、経営規模が1ha 未満の販 売農家が約8割を占めており、今後、地域の中心的経営体や、新規就農者、農業参 入した法人などの新たな担い手に、農地の利用集積をしていく必要があります。
このため、地域の中心的経営体を示す「人・農地プラン」に基づき、農地の出し 手と受け手に対する農地の利用集積を支援し、また、「農地集積バンク」の機能を 持つ「農地中間管理機構」や「農地利用集積円滑化団体」の活用をさらに進め、経 営規模の拡大を目指す農業者に対する農地の利用集積を促進するなどの必要があ ります。
【経営耕地面積の推移】
出典:「2010年農業センサス」
7
【販売農家における経営規模の分布】
8 2.9% 2.1%
14.3% 4.3%
27.1% 34.3% 34.3% 36.4% 28.6%
79.3%
0% 50% 100%
無回答 その他 就農支援などの担い手対策 農道や農業用水路などの整備 市の農産物のブランド化や特産品開発 農業まつりなどの農業イベントの充実 市民が農業とふれあえる場の提供 環境にやさしい農業を進める 耕作放棄地対策など、農地の保全 市内産農産物の安定供給
イ 有害鳥獣被害対策
津久井地域においては、特に、イノシシ、ニホンジカ、ニホンザルなどの有害鳥 獣による農作物被害は深刻であり、農業者の営農意欲の減退につながっています。
このため、県及び関係機関と連携し、猟友会等による駆除や追払い等の被害防除 対策や被害軽減のための農地への防護柵の設置など、継続的な支援が必要となりま す。
防護柵の設置数の推移(簡易防護柵)
(3)農業施策と地産地消の推進における現状と課題
○ 農業施策について
【主なアンケート結果】
・農業施策に期待することとして、「安全・安心な市内産農産物の安定供給」(79.3%) が最も多く、次いで「減農薬などの環境にやさしい農業を進める」(36.4%)、「市民 農園や収穫体験などを通じて、市民が農業とふれあえる場の提供」及び「農業まつり などの農業イベントの充実」(34.3%)という結果となっています。
【農業施策に期待すること】 年度 22
( 2010)
23 ( 2011)
24 ( 2012)
25 ( 2013)
26 ( 2014) 設置数 48箇所 25箇所 58箇所 48箇所 50箇所
※ 平成26( 2014) 年度は、2月末までの実績
平成25( 2013) 年度市政モニターアンケート調査 テーマ:「農業施策と地産地消の推進」について 市政モニター 回答者数:140人
実施時期:平成25( 2013) 年10月
n=140
9
こうしたことから、安全・安心な市内産農産物の生産や環境にやさしい農業の推進 が求められており、農業者の生産振興をする上で、必要な施策であることがわかりま す。また、市民農園や収穫体験などを通じて、市民が農業とふれあえる場の提供につ いては、都市部における市民農園の整備や、農業者が実施している収穫体験などを効 果的に情報提供していく必要があります。
【市民農園開設状況】 (平成26( 2014)年4月1日現在) 箇所数 区画数 面積(㎡)
コミュニティ農園 5 83 5,767
レクリエーション農園 60 2,837 72,276 健康づくり農園 8 198 10,116 小 計 73 3,118 88,159 農家開設型市民農園 6 675 29,061 合 計 79 3,793 117,220 出典:市作成データ
○ 地産地消の推進について
【主なアンケート結果】
・ 市 内 産 農 産 物 を 購 入 す る 場 所 に つ い て は 、「 ス ー パ ー 等 の 市 内 産 農 産 物 コ ー ナ ー 」
(72. 5%)、「農産物直売所」(40. 2%)、「農家の庭先」及び「イベント等での販売」(33. 3%) が上位を占めました。なお、市内産農産物を購入しない方の理由としては、「どこで販 売しているかわからない」(81. 6%)、「販売しているところが近くにない」(31. 6%)が 挙げられました。
・市内産農産物の印象については、「新鮮である」(79. 3%)、「生産者がわかる」(45. 0%) が上位を占めました。
・「地産地消」の推進により期待されるメリットとして、「新鮮な農産物を購入するこ とができる」(81. 4%)が最も多く、次いで「地域の農業を活性化することができる」
(47. 1%)、「旬な農産物を購入することができる」(42. 9%)という結果となっています。
10 2.9% 0.7%
13.6% 23.6% 15.7% 16.4%
47.1% 33.6%
42.9%
81.4%
0% 20% 40% 60% 80% 100%
その他 メリットは期待できない
生産者の顔が見える 安い価格で購入することができる 食料の自給率を上げることができる 環境負荷を低減することができる 地域の農業を活性化することができる 安全・安心な農産物が購入できる 旬な農産物を購入することができる 新鮮な農産物を購入することができる
【「地産地消」の推進により期待されるメリット】
市では、さがみはら農産物ブランド協議会と連携し、市内産農産物を「さがみはらの めぐみ」と総称し、地産地消に取り組んでいますが、今後、地産地消をさらに推進して いく必要があります。
市内産農産物を購入しない方の大半が販売先を知らない現状があることから、「さがみ はらのめぐみ」をもっと効果的にPRし、市農協「ベジたべーな」(平成25( 2013) 年1 2月完成)、郡農協「あぐりんず つくい」(平成25( 2013) 年10月完成)を契機とし て、直売施設の周知を進めていく必要があります。
また、地産地消を推進する上で、地場農畜産物のブランド化への取組が重要であり、 津久井在来大豆については、味噌、豆腐、煎餅などを既に商品化しており、今後とも、 地元の高校や大学との連携による地場農畜産物を使用した商品開発を進めていく必要が あります。
n=140
11 3 ビジョンの基本的な考え方について
相模原市の農業の現状や課題を踏まえ、10年後を見通し、これからの都市農業の あるべき姿について、次のような基本理念や基本方針に基づいて、ビジョンを推進し ていくべきであると考えます。
(1) 基本理念
(2)基本方針
次のとおり、2つの柱を基本方針として位置づけるべきであると考えます。
○ 優良な農地で多様な担い手が効率的かつ安定的な農業経営を行うための「持続 可能な力強い農業」を確立します。
○ 農業の多面的な機能を最大限に発揮するなかで、「市民・地域に貢献できる農 業」を推進します。
○ 今後更に急激な都市化が見込まれ、貴重な農地が減少する懸念があるため、確保す べき、あるいは、守るべき農地に対して有効な保全策を図ります。
○ 市域には都市部と中山間地域の2つの地域があることから、それぞれの特性を十分 に活かした農業振興を図るとともに、都市における緑地の確保やグリーン・ツーリズ ムの促進など、農業の持つ多面的な機能をさらに伸ばすことにより、市民の心豊かな 暮らしの実現を図ります。
○ 「攻めの農業」を担う生産者の育成・確保を図るとともに、農地利用の集約化や6 次産業化に向けた支援など、それぞれの農業経営者が自らの経営判断で創意工夫あふ れる経営をしていける環境整備を進めます。
○ 市民が新鮮で安全・安心な農畜産物を地産地消することや農業とふれあう機会を増 やすことによって、農業に対する理解を深めるための取組を推進します。
Ⅰ.持続可能な力強い農業の確立
Ⅱ.市民・地域に貢献できる農業の推進
12
(3)ビジョンの体系図
基本方針
持続可能な
力強い農業の確立
施策の柱 ・個別施策
1多様な担い手 の育成・確保 (1)地域の中心的経営体への支援 (2)経営力のある担い手の育成 (3)農業への法人参入の促進
2農地の保全・有効活用
(1)地域の中心的経営体等への農地の集積 (2)新たな農業生産基盤整備
(3)耕作放棄地対策 (4)有害鳥獣被害対策
3 成長産業としての農業の確立 (1)多様な農畜産物の生産振興 (2)農業の6次産業化の促進 (3)農商工連携の促進 (4)ものづくり技術の活用による
新たな農業の確立
市民・地域に貢献できる
農業の推進
4地産地消の推進 (1)食農教育の推進
(2)農畜産物のブランド化の促進
(3)直売所等の活用による販路拡大の支援
5 農とのふれあいの推進
(1)市民農園・体験型農園の開設促進 (2)農業体験、農に関するイベントへの支援
(3)農福連携等による農の活用
6農業の多面的機能の活用 (1)災害時の防災上の空間の活用 (2)心安らぐ癒しの空間の提供 (3)地域資源の活用
重点プロジェクト
Ⅱ 農地有効利用プロジェクト
・新たな農業生産基盤整備の推進
・耕作放棄地対策の充実 など
Ⅲ 都市農業活性化プロジェクト
・農業の6次産業化の促進
・植物工場の立地の促進 など
Ⅳ 地産地消・農業との交流 プロジェクト
・収穫体験農園の設置の促進
・(仮称)「さがみはらグリーンツアー」の 開催
・農福連携による障害者雇用の促進
など
Ⅰ 担い手育成プロジェクト
・新規就農者に対する総合的な支援
・法人参入及び雇用就農の促進 など
13
(4)推進主体ごとの役割
ビジョンの推進にあたっては、農業者、市民、農業関係団体及び民間事業者、行 政が、それぞれの役割を果たすことが必要となります。
さがみはら
都市農業の振興
<農業者の役割>
○安全・安心な農畜産物の生産及び供給
○市民が農業とふれあう機会の提供
○農地の保全・有効活用
<農業関係団体、
民間事業者の役割>
○農業経営の支援
○営農環境の改善支援
○農業者との連携による農畜産物の 高付加価値化
<市民の役割>
○農業とふれあうことによる 都市農業や地産地消に対する 理解の醸成
○家庭教育における食育の推進
<行政の役割>
○都市農業の振興施策の展開
○市民の都市農業に対する理解の 醸成に関する取組の推進
○農業関係団体等との連携による 農業者への支援
○農業振興に関する情報の発信
14 4 ビジョンの基本施策について
都市農業を振興するため、2つの基本方針に基づき、6つの施策の柱で構成した基 本施策により、具体的にビジョンを推進していくべきであると考えます。
1 多様な担い手の育成・確保
高齢化による担い手不足に対応するため、新たな認定農業者の確保、農業後 継者及び新規就農者の育成、農業への法人参入の促進など、多様な担い手の育 成・確保に向けた体系的な取組が必要となります。
(1)地域の中心的経営体への支援
営農意欲の高い認定農業者における経営規模の拡大に向けて必要となる施設・機 械等の資本装備の整備に対する補助については、実績を検証していくことで、より 効果的な支援につなげる必要があります。
また、認定農業者が経営改善や経営規模の拡大を図るための支援として、「農業 経営改善計画」(5年後の経営目標)などの経営面の支援の充実や効率的に農地の 集積をするための情報提供、国・県・市の補助制度に関する周知の徹底などを図る 必要があります。
さらに、市農協と連携して開催している「農業研修講座」などを通じて、援農者 の育成及び確保が必要であり、また、労働力が必要となる農業者への紹介を行う援 農システムや農作業の負担を軽減する農作業受託オペレーター事業の活用により、 担い手不足の農業者の効果的な支援を行う体制づくりが必要となります。
<既存事業等の主な取組内容>
○ 認定農業者育成事業【市補助】
(認定農業者が実施する資本装備の整備の一部に対する助成)
○ 経営体育成支援事業【県補助】
(地域の中心的経営体が実施する農業用機械、施設の導入に係る経費の一部に 対する助成)
○ 農業経営基盤強化資金に関する利子補給【市補助】
(認定農業者が受ける融資の利子の一部に対する助成)
○ 援農システム整備事業【市補助】
(担い手不足の農業者の労働力不足を補うための援農システム事業に対する 基本方針Ⅰ:持続可能な力強い農業の確立
15 支援)
○ 農作業受託オペレーター事業【市補助】
(遊休農地を解消し、農地の適正な保全を図るための農作業受託オペレーター 事業に対する支援)
(2)経営力のある担い手の育成
農業後継者及び新規就農者に対して、県農業技術センターや市農協及び郡農協と の連携により、技術面・経営面における支援を行う必要があります。
新規就農希望者からの相談について、新規就農者に対する補助制度、農地情報、 住まいの情報等、市農協及び郡農協や農業委員会等と連携し、円滑に就農できる支 援体制を整備する必要があります。
市では、青年新規就農者(45歳未満)に対して、経営が不安定な就農直後の所 得支援として給付金を支給する制度の充実へ向けた取組をする必要があります。
また、地場農産物等の加工技術を持ち、独自の商品を販売する女性農業者を増や し、技術の継承をしていくための支援が必要となります。
<既存事業等の主な取組内容>
○ 青年就農給付金【県補助】
(青年新規就農者の確保と定着を図るため、経営が不安定な就農直後の 所得支援)
○ 新規就農者等サポート事業アドバイザー派遣
(新規就農者に対する経営面での支援等を行うための専門家の派遣)
○ 女性農業者団体への活動支援事業【市補助】
(女性農業者の抱える諸問題に取り組む団体への活動支援)
(3)農業への法人参入の促進
法人からの農業参入に係る相談に対して、事業計画作成の支援、候補農地の確保 や選定、農地所有者への仲介等の支援をすることにより、法人参入の促進に取組む 必要があります。また、「農地中間管理機構」等の活用により、法人が借り受けで きる農地に関する情報提供を行う必要があります。
2 農地の保全・有効活用
農地の有効活用として、地域の中心的経営体に農地を集積することで、効 率的かつ安定的な農業経営を支援する必要があります。
また、農業の生産性を向上させるため、農地の整備や営農環境の改善を推進す る必要があります。
16
(1) 地域の中心的経営体等への農地の集積
地域の中心的経営体を示す「人・農地プラン」の活用により、経営規模の拡大に 意欲的な農業者への農地集積を促進する必要があります。
また、新規就農者や農業参入した法人などにも、効率的に一定規模の農地集積が できるよう、農業委員会、市農協及び郡農協、「農地中間管理機構」との連携によ る体系的な支援体制が必要となります。
<既存事業等の主な取組内容>
○ 農地流動化助成事業【市補助】
(認定農業者への利用権設定(継続分)による農地の集積に対する助成)
(2)新たな農業生産基盤整備
大沢南部地区及び田名西部地区の農業生産基盤整備に続き、津久井地域における 基盤整備の実施により耕作放棄地を解消していくとともに、農用地区域内等の農道 や用排水路の整備によって、生産性の向上を推進する必要があります。
<既存事業等の主な取組内容>
○ 農道等の維持管理・補修・整備事業
(農業用施設の清掃・草刈業務委託、農道、水路等の修繕及び整備)
(3)耕作放棄地対策
耕作放棄地の解消を図るため、「相模原市耕作放棄地対策協議会」を通じ、農地 の再生利用に取り組み、新規就農者や農業参入した法人などに対する経営規模の拡 大を促進する必要があります。
<既存事業等の主な取組内容>
○ 耕作放棄地対策事業【県・市補助】
(農用地区域内の耕作放棄地の解消を図るための農地の再生・活用への支援)
(4)有害鳥獣被害対策
津久井地域においては、特に、イノシシ、ニホンジカ、ニホンザルなどの有害鳥 獣による農作物被害は深刻であり、農業者の営農意欲の減退につながっています。
このため、有害鳥獣の駆除、追払いや被害を軽減するための農地への防護柵の設 置等を継続的に支援しながら、専門知識や即時対応能力を有する民間事業者など、 新たな担い手の確保など有害鳥獣被害対策の充実を図っていく必要があります。
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<既存事業等の主な取組内容>
○ 有害鳥獣駆除対策事業【県・市補助】
(銃器や捕獲罠等による駆除や追払い等への事業費の一部補助)
○ 防護柵設置事業【県・市補助】
(農業者が農地へ防護柵を設置する費用の一部補助)
3 成長産業としての農業の確立
農畜作物の生産力を高める生産振興や付加価値を高める農業への取組による 農業者の所得の向上を図るため、成長産業としての農業の確立に取り組む必要が
あります。
(1)多様な農畜産物の生産振興
少量多品目の露地栽培や施設栽培について、農作物の生産力を高める生産振興へ の取組や県農業技術センターとの連携による先進的な栽培技術の導入を促進する 必要があります。
また、市内畜産業の振興を図るため家畜防疫対策、近代化設備の導入等の事業を 推進する拠点となる「市畜産振興協会」が実施する事業を継続的に支援する必要が あります。
<既存事業等の主な取組内容>
○ 農産物振興対策事業【市補助】
(新鮮かつ高品質な野菜、果実、花卉の安定供給、生産振興を図るための防除 用薬剤、資材等の導入に対する助成)
○ 畜産振興対策事業【市補助】
(市畜産振興協会が実施する家畜防疫対策、近代化設備の導入などの 事業に対する補助)
(2)農業の6次産業化の促進
農業者の6次産業化への取組に関する相談に対して、県等関係機関との連携によ る事業化に向けた取組の支援や、農産物加工施設の整備に対する取組を促進する必 要があります。
(3)農商工連携の促進
商工業者の農畜産物に対するニーズを把握し、農業者とのマッチングの場を提供 することや商品開発や販路開拓につながる取組を促進する必要があります。
18
(4)ものづくり技術の活用による新たな農業の確立
施設栽培の管理、露地栽培の圃場管理や肥培管理等の栽培暦のデータ化など情報 通信技術を活用した取組や、省力化・高品質生産を実現するためのロボット技術の 導入等の研究開発に関する情報を提供するなど、新たな農業の確立に向けた取組を 促進する必要があります。
4 地産地消の推進
市民に新鮮で安全・安心な農畜産物を供給し、直売での販路の拡大、地場農畜 産物のブランド化や学校給食での活用により、地産地消をさらに推進する必要が あります。
(1)食農教育の推進
保育園・幼稚園、小・中学校との連携による幼少期からの食農教育の体制づく りを確立し、学校給食への地場農畜産物の活用を推進する必要があります。
また、現在、郡農協が地域の農業者と協力して実施している学校農園など、学 校の授業に農業を取り入れた活動がさらに広まっていくよう、学校との連携によ り、支援していく必要があります。
<既存事業等の主な取組内容>
○ 食育推進事業
(保育園への講師派遣(「ふるさとの生活技術指導士」)による食育活動への 支援)
○ 農業体験学習事業【市補助】・教育ファーム推進事業【国補助】
(小学5・6年生を対象とした農業体験学習事業への支援)
(2)農畜産物のブランド化の促進
「やまといも」や「津久井在来大豆」など既にブランド化している農産物を広 くPRしていく取組や、事業者や大学等との連携による新たなブランド化や商品 開発を促進する必要があります。
<既存事業等の主な取組内容>
○ 地場農産物ブランド化促進事業【市委託】
(地場農産物の生産振興・消費拡大に向けたブランド化事業に対する支援) 基本方針Ⅱ:市民・地域に貢献できる農業の推進
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(3)直売所等の活用による販路拡大の支援
農協農産物直売所や市内市場への出荷支援、民間との連携によるイベントの開 催や市主催イベント・まつり等での地場農畜産物販売コーナーの拡大等、農業者 の販路拡大を支援する必要があります。
<既存事業等の主な取組内容>
○ 野菜生産出荷奨励事業【市補助】
(農協農産物直売所及び市内市場への農産物の生産出荷に対する農業者への 奨励金の交付)
5 農とのふれあいの推進
市民が日常的に余暇、生きがい、教育、福祉等の様々な目的で農業にふれあう ことができ、これを通じてコミュニティや新たな雇用を生み出す取組を推進する 必要があります。
(1)市民農園・体験型農園の開設促進
市民が土に親しみ、直接「農」にふれ、農業に対する理解を深める場として、 新たな市民農園の確保、体験型農園の開設を促進する必要があります。
<既存事業等の主な取組内容>
○ 農家開設型市民農園整備促進事業【市補助】
(特定農地貸付法又は市民農園整備促進法に基づき、農家等が整備する市民農 園の整備に対する補助)
(2)農業体験、農に関するイベントへの支援
農業まつり、市民朝市など市民が農業との関わりを深める事業を支援し、農業 者主催の農業体験教室の開催を促進するなど、市民が農業を身近に感じ、都市農 業に対する理解を深める取組や農業者と市民がふれあう機会を増やすための支 援が必要となります。
<既存事業等の主な取組内容>
○ 農業まつりへの支援【市補助】
(都市農業に対する理解を深める事業である農業まつりの事業費に対する助 成)
○ 市民朝市への支援【市補助】
(新鮮な地場農産物を供給する市民朝市の活動に対する支援)
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(3)農福連携等による農の活用
働く意欲のある障害者に社会参加の場を提供し、自立を支援するため、農業を 通じた活動となる農福連携は重要であり、農業者と障害者施設の連携による農作 業委託事業の受け入れ等の就労支援や、特例子会社の農業参入、農業者による障 害者雇用などを促進する必要があります。
6 農業の多面的機能の活用
都市にふさわしい農業と農地利用において、市民の暮らしに深く関わる多様な 機能を果たし、都市部と中山間地域の2つの地域特性を活かしながら、地域資源 を積極的に活用する取組をする必要があります。
(1)災害時の防災上の空間の活用
建物が密集する都市部において、農地は貴重な空間でもあり、火災時における延 焼の防止や地震の際の避難場所等として多様な役割を果たすため、農地の有効利用 を図る必要があります。
(2)心安らぐ癒しの空間の提供
津久井地域の里山や棚田等の伝統的な景観、市内各地に緑地空間や水辺空間があ ることにより、心のやすらぎや潤いをもたらす機能があるため、農地を保全してい く必要があります。
(3)地域資源の活用
津久井地域では、自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型の余暇活動となる
「グリーン・ツーリズム」における農業体験や農産物加工体験を提供する取組や 小民家を活用した宿泊施設の整備などを促進する必要があります。
21 5 重点プロジェクトについて
6つの基本施策のうち、次のとおり、各施策で重点プロジェクトを定めて取組むべ きであると考えます。
Ⅰ 担い手育成プロジェクト
基幹的農業従事者の平均年齢が67.5歳となっており、担い手の高齢化が進む中、 今後の地域の中心的経営体となる新たな担い手の育成・確保が喫緊の課題となってい ます。
現在、市内における新たな就農希望者は増加傾向にあり、若い世代の割合が増えて いることから、青年就農給付金を活用しながら就農後の定着を図るための支援が重要 となります。
また、一定規模の農業経営を行うことができる新たな担い手として、農業への法人 参入をさらに促進していくべきであり、地域の雇用の創出につなげる取組も併せて必 要となります。
<達成目標>
項目 現状
中間目標 ( 平成 31 ( 2019) 年度)
最終目標 ( 平成 37 ( 2025) 年度)
新規就農者数
9 名
( H26 実績 H26. 12 現在)
12 名/年 15 名/年
青年就農給付金受給件数
6 件
( H26. 12 までの 累計)
25 件
(H31 年度までの 累計)
50 件
(H37 年度までの 累計)
農業への法人参入件数
8 件
( H26. 12 までの 累計)
13 件
(H31 年度までの 累計)
20 件
(H37 年度までの 累計)
<取組事例(案)>
項目 取組内容
新規
新規就農者の定着の 促進
国「青年就農給付金」(経営開始型)に市単独分 を上乗せして給付することにより、青年新規就農者 の定着を促進する。
新規
法人における雇用就農 の促進
一定期間雇用助成金を支給することにより、法人 の農業参入を促すとともに、新たな雇用の創出を促 進する。
22 拡充 認定農業者の育成・確保
市農協及び郡農協との連携による新たな認定農業 者の掘り起こしや5年ごとに更新を行う農業経営改 善計画の継続を促進する取組を行う。
拡充
新規就農者に対する 総合的な支援
市内への新規就農希望者を増やすため、新規就農 者に対する補助制度、農地情報、住まいの情報等に ついて、ホームページ等を通じて情報提供を行う。
拡充
農業への法人参入の 促進
賃借可能な農地のあっせんを行うことにより、法 人の農業参入を促すとともに、新たな雇用の創出を 促進する。
Ⅱ 農地有効活用プロジェクト
農地の有効利用を行うには、耕作放棄地の解消に向けた取組とともに、農地中間管 理機構や農地利用集積円滑化団体などの農地集積バンクを活用し、経営規模の拡大を 希望する経営体や農業へ参入した法人に農地を集積することが必要となります。
また、継続的に大規模で農業の生産性を向上させるため、新たな土地改良事業の推 進が必要となります。
<達成目標>
項目 現状
中間目標 ( 平成 31 ( 2019) 年度)
最終目標 ( 平成 37 ( 2025) 年度)
認定農業者への農地集積 面積
165ha
( H26. 3 までの 累計)
175ha
(H31 年度までの 累計)
190ha
(H37 年度までの 累計)
農業へ参入した法人への 農地集積面積
6ha
( H26. 12 までの 累計)
12ha
( H31 年度までの 累計)
20ha
(H37 年度までの 累計)
耕作放棄地の割合
9. 7%
(H25 実績 H26. 3 現在)
7% 5%
23
<取組事例(案)>
項目 取組内容
新 規
新たな土地改良事業 の推進
「大沢南部地区」などに続き、区画整理事業を含む土地改 良事業を新たに実施することにより、耕作放棄地を解消し ながら、生産性の向上を促進する。
新 規
有害鳥獣被害対策 における民間事業 者との連携
イノシシの捕獲やサルの追払いなどの有害鳥獣被害対 策について、専門知識や即時対応能力を有する民間事業者 を活用することにより、効果的に農作物被害を軽減する。
拡 充
経営規模を拡大す る農業者への農地 集積の促進
「農地集積バンク」の機能を持つ農地中間管理機構や農 地利用集積円滑化団体の活用をさらに進め、経営規模拡大 を目指す農業者に対する農地の利用集積を促進する。
拡 充
耕作放棄地対策の 充実
農業委員会や市農協及び郡農協と連携しながら耕作放 棄地に関する情報共有をさらに進め、新規就農者や農業へ 参入した法人等の担い手への利用集積を促進する。
Ⅲ 都市農業活性化プロジェクト
付加価値を高める農業への取組においては、農業の6次産業化や農商工連携の促進 が必要であり、農業者自らが意欲的に所得の向上を図る取組に対して、より効果的な 事業計画の作成支援や農産物加工施設等の施設整備に対する助成など、支援体制の充 実が必要となります。
<達成目標>
項目
現状
中間目標 ( 平成 31 ( 2019) 年度)
最終目標 ( 平成 37 ( 2025) 年度)
総合化事業計画認定の促進
5 件
( H26. 12 までの 累計)
8 件
(H31 年度までの 累計)
12 件
(H37 年度までの 累計)
※ 六次産業化法に基づき国の認定を受けた事業計画
24
<取組事例(案)>
項目 取組内容
新規
農業の6次産業化 の促進
農業の6次産業化に向けた農産物加工施設や農家レス トランなどの施設整備に要する経費に対し助成を行うこ とにより、市内産農産物の付加価値向上を促進する。
新規
事業者とのマッチ ング商談会の開催
市内に多数ある飲食店や食品加工業者等に市内産農畜 産物を引き合わせる場を設けることにより、販路の拡大 と地産地消を促進する。
新規
市 街 化 区 域 内 農 地 に お け る 施 設 園 芸 の 競 争 力 強 化 の 促 進
相模原市の農業の強みである市街化区域内農地におけ る施設園芸の競争力強化に向け、生産緑地地区における 農業用ハウスの整備に要する経費に対する助成を行う。
新規
植 物 工 場 の 誘 致 の 促進
農用地区域等に立地を計画する「植物工場」施設の整 備に要する経費に対し助成を行うことにより、法人事業 者等の参入を誘致する。
Ⅳ 地産地消・農業との交流プロジェクト
地産地消をさらに推進するためには、直売所やスーパーの地場野菜コーナーなどで の販売のほか、小中学校の学校給食における調達などが必要となります。
また、農業にふれあう場の提供により都市農業への理解の醸成を図り、都市部と中 山間地域の2つの地域特性を活かした地域資源を有効活用することで、農業の多面的 機能を果たしていく必要があります。
<達成目標>
項目 現状
中間目標 ( 平成 31 ( 2019) 年度)
最終目標 ( 平成 37 ( 2025) 年度) 学校給食における
地場農畜産物の使用割合
(重量ベース)
8. 1%
(H25 実績 H26. 3 現在)
11% 14%
収穫体験施設数
12 棟
( H26. 12 までの 累計)
15 棟
( H31 年度までの累 計)
20 棟
(H37 年度までの 累計)
25
<取組事例(案)>
項目 取組内容
新規
収穫体験農園の 設置促進
いちご、ブルーベリーなどの摘み取りなどを体験すること ができる収穫体験農園の開設に必要な施設整備を支援する ことにより、市民が農とふれあう機会を提供する。
新規
(仮称)「さがみ はらグリーンツア ー」の開催
収穫体験農園、農家レストラン、マルシェなどを巡るバス ツアーなどを開催することにより、市民が農とふれあう機会 を提供する。
新規
(仮称)「学校給食 出 荷 奨 励 金 」 の 創 設
学校給食における地産地消や食育を推進するため、地場農 畜産物を出荷する農業者に対して奨励金を交付する。
拡充
地 場 農 畜 産 物 の 学 校 給 食 へ の 納 入 に 向けた体制づくり
学校給食における地産地消や食育を推進するため、農業者 と小中学校との連携により、学校給食における地場農畜産物 を納入する体制づくりを構築する。
拡充
事業者や大学等と の連携による新た な農畜産物のブラ ンド化の促進
地場農畜産物をPRするため、大手コンビニや大学等との 連携による商品やレシピの開発を行い、地場農畜産物のブラ ンド化につなげる取組を支援する。
拡充
特例子会社の誘致 等による農福連携 の促進
特例子会社の農業参入や農業者による障害者の雇用の促 進、障害者施設との連携による就労機会の増大を図るため、 農福連携を促進する。
拡充
グリーン・ツーリ ズム等の取組の促 進
「都市農村共生・対流総合対策交付金」など、国の補助制 度を周知し活用するなかで、地域資源の掘り起こしや地域の 活性化を促進する。
6 ビジョンの推進にあたって
このビジョンを推進するにあたって、ビジョンの進捗状況について検証を行うため、 学識経験者、市内の農業関係機関及び農業者団体、公募市民で構成する「(仮称)新・ 都市農業振興ビジョン推進審議会」の設置が必要であると考えます。
26 附属資料 Ⅰ
( 仮称) 新・都市農業振興ビジョン検討委員会委員名簿 (50 音順・敬称略)
所属団体等 氏 名 備考
1 相模原市認定農業者連絡会 副会長 天野 國彦
2 公募委員 池田 珠三子
3 麻布大学獣医学部 教授 大木 茂 委員長
4 相模原市農業協同組合 理事 小俣 シゲ子 副委員長
5 公募委員 上島 都子
6 一般財団法人農村開発企画委員会 特任研究員 楠本 侑司
7 株式会社藤野倶楽部 代表取締役 桑原 敏勝
8 津久井郡農業協同組合 専務理事 坂間 陸二
9 パルシステム生活協同組合連合会 産直開発課長 高橋 英明
10 相模原市農業委員会 副会長 髙橋 三行
11 相模原市農業協同組合 常務理事 長谷川 辰夫
27 附属資料 Ⅱ
審議等スケジュール
会 議 開催日時 審議の内容
第1回
平成26年
7月23日(水) 10:00∼
○ (仮称)新・都市農業振興ビジョンの概要について
○ 審議スケジュール(案)について
○ 相模原市の農業の概要について
○ 相模原市における農業支援の取組について
第2回
8月12日(火) 9:30∼
○ 現地視察
第3回
9月16日(火) 13:30∼
○ (仮称)新・都市農業振興ビジョンの基本理念・基本方針 等について(たたき台)
○ プレゼンテーション
「新規就農者の現状について」
第4回
10月15日(水) 14:00∼
○ プレゼンテーション
「パルシステムの活動を通じた相模原市の農業の可能性に ついて」
○ (仮称)新・都市農業振興ビジョンの重点プロジェクトに ついて(たたき台)
第5回
11月18日(火) 14:00∼
○ (仮称)新・都市農業振興ビジョン検討委員会検討報告書 骨子(案)について
第6回
1月21日(水) 14:00∼
○ (仮称)新・都市農業振興ビジョンの策定に関する事項に ついての答申(案)について
○ (仮称)新・都市農業振興ビジョンの策定に関する事項に ついての答申の時期及び今後の予定について
答申書 提 出
3月9日(月) 15:00∼
○ 市長に答申書を提出
28 附属資料 Ⅲ
諮問書(写)
○ 写
F N o . 0 ・ 4 ・ 8 平成26年7月23日
(仮称)新・都市農業振興ビジョン検討委員会委員長 殿
相模原市長 加 山 俊 夫
(仮称)新・都市農業振興ビジョンの策定について(諮問)
このことについて、次のとおり諮問します。
1 諮問事項
(仮称)新・都市農業振興ビジョンの策定に関する事項について
2 諮問理由
本市では、社会経済状況の変化に対応した「攻めの都市農業」の展開を図 るとともに、72万市民を背景とした地産地消のさらなる推進を図るため、 持続可能な都市農業の創造と魅力ある新しい本市の農業の振興に向けた検討 を進めています。
相模原市のこれからの農業のあるべき姿として、今後10年間の方向性を定 める「(仮称)新・都市農業振興ビジョン」の策定について、諮問するもので す。
3 答申希望時期 平成27年3月
以 上